2012/11/30

Pirates Sign Russell Martin

Russell Martinと2年/$17Mで合意。


ひとつ言えるのは「2年で収まって良かった。」

当初Martinは4年/$40Mを希望。昨日までは3年/$22Mでオファーを出したとの報道もあり、それを考えるといくらかマシに見える。
*(UPDATE:3年/$21MでもオファーしていたがMartin側が2年/$17Mのほうを選んだらしい)


一時はMike Napoliも考えていたらしいが、彼が1B/DHタイプということで見送ったらしい。
と言うか競合相手と見られていたYankeesがオファーも出していなかったのは意外だった。


守備面では昨シーズン盗塁阻止率6%だったRod Barajasよりは確実にアップグレード。
20011年にMartinと組んでいた時のA.J. Burnettの盗塁阻止率は24.1%という数字も残っている。
ただ、ここ3年で39%→30%→24%と下がっており、衰えとPirates投手陣のクイック技術を考えればこの数字も悪化する可能性もある。


Year Age Tm G AB H HR RBI BB SO BA OBP SLG OPS Awards
2006 23 LAD 121 415 117 10 65 45 57 .282 .355 .436 .792 RoY-9
2007 24 LAD 151 540 158 19 87 67 89 .293 .374 .469 .843 AS,GG,SS
2008 25 LAD 155 553 155 13 69 90 83 .280 .385 .396 .781 AS
2009 26 LAD 143 505 126 7 53 69 80 .250 .352 .329 .680
2010 27 LAD 97 331 82 5 26 48 61 .248 .347 .332 .679
2011 28 NYY 125 417 99 18 65 50 81 .237 .324 .408 .732 AS
2012 29 NYY 133 422 89 21 53 53 95 .211 .311 .403 .713
7 Yrs 925 3183 826 93 418 422 546 .260 .352 .399 .751   

狭いヤンキースタジアムの影響もあってかここ2年は長打が出ているが、あまりにAVGが低い。
左中間が広いPNCパークの影響でHRは減ってくるだろう。
彼の加入がオフェンスに与える影響が大きいとは考えにくいが、さすがに.206/.283/.343、11HRだったBarajasよりは打てるはず。


一方控えにまわるMichael McKenryは昨年.233/.320/.442, 12HR。
実績が足りないぶん、彼が昨シーズン見せたバットが本物かどうかは分からない。
守備では昨シーズンの阻止率は18%(13-for-61)、2011年は25%(13-for-39)。
スローイングの評価は低いものの、”The Fort”というニックネームのようにブロッキングの評価はまずまずだ。
信用ならないのは分かるが、もしかするとMartinとMcKenryのオフェンスがそこまで変わらない可能性もあり、McKenry+ベテランの併用で乗り切ってもよかっただろうか。

2013年後半-2014年には2009年のドラフト全体4位Tony Sanchezの昇格も期待されている。
ここまで期待外れに終わっているが、守備力はあるしAVGは低いがTriple-Aで長打を見せている。
マイナーの成績は鵜呑みにできないが、Martinと同じタイプの捕手を2014年に安価で起用できるオプションもある。


今オフの寂しい捕手マーケットを考えればMartinが良い存在だったのは間違いない。
しかし、ただでさえペイロールが低いPiratesが今のMartinに年/$8.5Mは高くついた印象。
(去年Clint Barmesと2年/$10.5Mで契約したのもそう)
金を積むのは結構なのだが、そういう意味ではオフェンスの強化や先発1枚につぎこんでみて欲しかった気もする。



ポジション柄できるだけ春は帯同してもらいたいが、WBC出場はほぼ間違いないのだろう。

Barajasと同じくリーダーシップやクラブハウスでの役割にも間違いなく期待できる。
ナショナルリーグに戻ってどこまでやれるか。

2012/11/29

Bucs Hire 4 Scouts

GM補佐のGreg Smithが新たに”プロ”スカウトを4人雇うことを発表。

BennettはAstros、HopkinsはRangersでスカウト部長の経験有り。
15年アマチュアを見てきたBerroaはプエルトリコとのパイプもあるし、Kosciakは30年近くスカウト活動しているらしい。

ClintEffect

今オフようやくメジャーレベルでのロースターの動きが発表。

(Red Sox) Zach Stewart ⇔ PTBNL
(Royals) Vin Mazzaro, Clint Robinson ⇔ Luis Rico, Luis Santos

これに伴いYamaico NavarroとMatt HagueがDFAされた。

「パワーとストライクゾーンの扱いに惹かれた」とGMのNeal Huntingtonが語ったRobinson。
打者有利のPCLではあるが、2年間で990AB、36HR、.309/.396/.493。
splitsを見てみるとやはりRHP相手が得意。

vs. RHP .318/.418/.511 11.7K/%. 13.9BB/%
vs. LHP .291/.347/.449, 17.3K/%,  7.7BB/%

昨シーズンのJeff Clementのようなデプスとしての扱いになるだろう。上手くいけばGarrett Jonesの再来として期待したい存在でもある。

StewartとMazzaroはブルペン候補。
両者ともlow-tomid 90sのファストボールを持つスライダー/シンカー投手。
Mazzaroは怪しいが、Stewartのほうはオプションも残っているので扱いやすいだろう。


Joel Hanrahanはトレード濃厚だし、Jason GrilliもFAで動向が(おそらく残留だろうが)まだ分からない。
更にChris Resopがノンテンダーされる可能性もあり、ブルペンのデプス強化は必要だった。


Pirates側が放出した2人の”Luis”はドミニカサマーリーグで投げた19歳と21歳。
Santosは62.2IP/20BB/42H/2.44ERAとスタッツは良いが、未だアメリカで投げていない。
一方のRicoは92MPHに届くファストボールに加えカーブ、チェンジアップを投げるが、23IP/21BB/25H/7.04ERAという厳しい結果。


質はともかくローリスクで駒を揃えるのには悪くない動き。Luke Hochevarが絡む話もしていたらしい。



スプリングトレーニングでトップタイの7HR、25-for-55と絶好調で開幕ロースターに入ったHagueはFDA。
メジャーでは70ABで0HR、長打はダブル2本のみ。マイナーでも僅か4HRと期待外れのシーズンだった。

2012/11/27

Canadian Express

カナダ人レフティーのPhilippe Valiquetteとマイナー契約。

なんでも最速103MPHという触れ込みで、FanGraphsのDave Cameronは2年前に100MPHを見たらしい。
Reds傘下時代の2011年は胸筋を痛め全休。
リリースされBrewers傘下で復帰した2012年は僅か16試合の登板。Double-Aでは
11.2IP、ERA8.49、3HR、6BB、WHIP2.14とかなり酷い数字が残っている。

2年前の球速があるのかは分からないが、最低でも94-95を叩きだせる力はあるのだろう。
もちろんメジャーレベルには遠く、「制球もなく、セカンダリーピッチも極めて酷いレベル」と評されていたように厳しい課題もある。

来年2月には26歳。1年で急成長なんてことはまず無いだろうが、チャンスを与えてみる価値はあるはず。



2012/11/21

Pirates Add 5 Players on 40-man Roster

現地12月6日に行われるRule 5ドラフトに備え新たに5人が40-man roster入り。

・Victor Black, RHP
・Phil Irwin, RHP
・Hunter Strickland, RHP
・Tony Sanchez, C
・Ramon Cabrera, C


AFL6試合でERA1.61の成績を残したKyle KaminskaとGift Ngoepeがプロテクトされたかったのはサプライズ。
*UPDATE:Ngoepeは2008年10月契約でその年プレーせず。2009年ドラフト扱いになるので今回は該当しないとの事。

Black、Irwin、Sanchezは当然の措置。
貴重な打てる捕手のCabreraはボーダーラインか、と思っていたがroster入り。
外からもう1人引っ張ってくるだろうし、このままなら来年は40-manにキャッチャー4人抱えることになるだろう。

Adam LaRocheとのトレードで来たStricklandがプロテクトされたのも意外。
フレームはあるし、94MPHのファストボールと高速スライダーと持ってる球は良いのだが、Kaminskaを差し置いてこの人を選ぶとは思わなかった。

2012/11/17

Call Brandon Maybe

Brandon McCarthyが先日Pittsburghに来ていたらしく、Joel Hanrahanへのツイートをきっかけにファンの間で彼の誘致が始まった。
何しに来てたかは分かってないが、そうときたら動くのがファン心理。


個人的にTwitterやってない時期だったので詳しくは知らないが、去年のEdwin Jacksonの時もTwitterキャンペーンで盛り上がっていたらしい。


#BrandonMcCarthyToBucsというタグがトレンド入りするなどかなり盛況だったが、大量の"@"付きでお知らせ欄が埋まった本人的には好ましくない面もあっただろう。

頭部に打球直撃が記憶に新しいが、投げれる状態ではあるらしい。
正直ピッチャーの駒は揃っているんだが、どうも信用できない部分もあるのでFAで1枚補強したい現状。
まだ分からんが、この件はしばらく様子見?

P. O. Y

両リーグMVPが発表。

ALのMiguel Cabreraに関しては色々意見があるらしいが、NLはBuster Poseyと順当な結果。
そして「何だかんだ2位でしょ?」と思ってたが、Andrew McCutchenは245ポイントでRyan Braunに次ぐ3位。
意外だったのは4位に11ポイント入ってた点。MolinaやBraunが素晴らしかったのは分かるが、やはり後半の失速が響いたか。あと、7位票が入ってたのは論外。


まあ選手会が選ぶNL Outstanding Player Award貰ってるし、周囲からの評価が高いのは間違いない。
Bill JamesがBABiPの関係で辛口の来期予想をしてたらしいが、また来年も今年のような活躍を期待したいところ。



一方、マイナーでは傘下MVPにGregory Polanco、Picher of the YearにJeff Lockeが選出。

トッププロスペクトのPolancoはSingle-Aで116G、16HR、.325/.388/.522、40SBと文句無しのスタッツ。外野手としてはCutch以来の受賞らしい。

メジャーのローテにも入ったLocke。
Triple-AでERA2.48はInt Leagueで3番目、131SOは4番目、K/BBは3.05だった。上では少し苦しんだが、少なくともKevin Correiaよりは絶対に上。
来年もローテの一角を担ってくれるだろう。

2012/11/14

Pirates Minor Leaguers in WBC Qualifier


台湾とパナマで開催されるWBC予選。Pirates傘下からは3選手がエントリー。
ニュージーランド代表では来シーズンからPiratesの打撃コーチに就任するJay Bellがベンチコーチを務める。

・コロンビア
Dilson Herrera, 2B/SS
Piratesは彼が13歳の時から目を付けており、今年18歳でアメリカデビューしたアスリート。
GCLでは199打数で.281/.341/.482、7HR。長打数はリーグ1位、HR数は同2位とブレイクして名を上げた。
SSとしてサインしたが適性は2B。昨年ベネズエラで3Bを守った時は220の守備機会で26E、守備率.882と恐ろしい数字を記録していたが、まだまだ発展途上。
Single-Aで過ごすだろう来年が非常に楽しみな存在。


・パナマ
Elicer Navarro, LHP
2009年にも代表に選出された身長5'9の小柄な左腕。
80MPH後半と変化球でかわすスタイルだが、GO/AO0.60と極端にフライボール系なのが不安。
スイングマンとして使われているが、左のワンポイントタイプ。リリーフ時ERA2.56、先発時ERA4.34という数字が示すようにブルペン向き。

Ashley Ponce, SS/3B/2B
Single-Aの内野のユーティリティー。
172打数で.192/.259/.233と打撃は全く期待できず、守備型の選手。

2012/11/11

'Ross'ton

David RossがBostonと2年6.2Mでサイン。

Piratesも狙っていたのは間違いないが、オファー出していたとしたら恐らく1年だっただろう。

Cincy時代の打撃が未だに印象に残っているが、今年もサブ捕手として申し分ない働き。
てっきりAtlantaに残るものだと思っていた所まさかのBoston入り。
Jarrod SaltalamacchiaかRyan Lavarnwayのどちらかが放出される可能性も出てきた。


トレードならどこから引っ張ってくるにせよJoel Hanrahanが駒に使われるはず。

結局Clint HurldeのコネでFAのYovit Torrealbaで濁す、というシナリオは避けてほしいが・・・。

2012/11/09

Baseball Purist

2008年から2011年までYankeesのスカウトをやってたBill LiveseyをGMシニアアドバイザーに就任させるとの事。

御年72歳。1978~1995年まではYankeesの下でJeter、Mariano Rivera、Pettitte、Posadaらのスカウティングと育成に関わっていたらしい。Mets、Devil Rays、Blue Jaysでもフロントの経験があり、キャリアは申し分ない。

ちなみに息子さんはMarty Brownの下、広島と楽天でコーチをしていたJeff Livesey。

"We need to have more scouts with a strong sense of the gut and the feel of, 'He's a gamer, he can play, he can contribute. " - Bob Nutting
と先日オーナーが語った矢先の人事。
セイバーメトリクス側の人間を雇いたい旨の発言とはまた別物?

コネと経験は間違いなくあるだろうが、オールドスクールな面がどう出るか。

2012/11/07

I’m Not Making a Change

世間が大統領選挙で沸く中、PNCパークにてオーナーのBob Nuttingと地元メディアの間で会議が行われた。
球団社長のFank Coonellyが語った通りフロント陣の変更はないこと、また、ペイロールを増額することも発表された。

8月9月の大失速について「怒りと失望」と語ったNutting。
人事の変更についても検討したらしいが、負の側面よりはチーム力が向上しているという面を優先に考えたという。

細かく管理して口出しするタイプではないのだが、現場やOB、周囲の意見を聞いたり、統計学を使えるスカウトを探しているなど積極的に動いているらしい。

ペイロールについては現在の61M前後からどれだけ積むかまだ分からない。
さすがにビッグネームの補強にまでは至らないだろうが、無駄な投資はできない故GMのNeal Huntingtonにかかる期待と責任は大きい。


そして、今回特に注目だったのはマイナーリーガーの海軍式トレーニング。
”We should be focusing on baseball drills.”と当たり前の事だが、正式にトップの口から廃止について言及された。
結果大事には至らなかったもの、トッププロスペクトのGregory Polancoがこのプログラムで足を痛めたこともあり、このオフ特に批判が大きかった。
もう1年このフロントスタッフで・・・というのは分かるが、これを主導したアシスタントGMのKyle Starkは切っても良かったんじゃないだろうか?(止めさせなかったHuntingtonの責任でもあるが)


今回Nuttingが語ったことはファンの誰もが思っていることだけに迫力不足。
単に補強すれば良いわけでもないし、かと言ってプレーオフ争いをするポテンシャルはあるので解体するわけにもいかないので難しい状況なのは間違いない。
ひとまず、オーナーが声明を出してスッキリしたということで、しばし静観。

2012/11/03

2012 International FA

17歳のドミニカ人サードJohan Herreraと$300Kでサイン。
左のパワーバットだが守備は良くないらしく、将来的にポジションチェンジがあるだろう、とのこと。
これで2012年のinternational signingでは約$2.1M使ったことになり、残すは85万ドルほど。

サインしたのはこの5人。
Julio DeLaCruz
3B
age16
Dominican Republic
$700,000
Michael DeLaCruz
CF
age16
Dominican Republic
$700,000
Sam Konnely
SS
age16
Australia
$225,000
Yoel Gonzalez
C
age16
Dominican Republic
$350,000
Johan Herrera
3B
age17
Dominican Republic
$300,000

一応あの大谷翔平もスカウトしているらしいが、さすがにこれはないだろう。

2012/11/01

Ring the BELL

退団したGreg Ritchieに代わりJay Bellが打撃コーチに就任。
今はWBCに向けニュージーランド代表のコーチをやっているらしい。
一発は出るが、出塁もできずバントすらできずの打線をどう変えられるか。

他の人事としては1塁コーチ兼スペイン語通訳のLuis Silverioがラテンアメリカ担当のシニアアドバイザーに異動。
新1塁コーチにはWest Virginiaで監督を務めたRick Sofield。走塁・外野守備コーチとしても期待されるらしい。
あとはGM補佐だったDave Jaussもコーチ入り。過去にMets、O's、Dodgersでベンチコーチを務めた経験を持つ。




あの2001年World Seriesのwalk-offでホームを踏んだのはJay Bell。
OBでもあり、名前も実績もある上に人間的にも評判が良い。コーチとしてのキャリアは短いが期待したいところ。Huntingtonはなかなか面白い人材を選んできた。